いきなり、春という感じです。
昼休みに外にでたのですが、どうやら春一番が訪れたようです。
風は強く、気温は20度。
それでも、空には春の雲。
本日のブログの小社句集は、その名も『雲』、題字は、河内静魚。
そして、河内静魚序文には「酔雲さんは、俳号のとおり、雲のように軽く、酒の酔いごこちのように茫洋とし、また、水のように飄々としている。あるいはそのように見せている。努めている」とある。
およそ、著者の句文に偽り無し、という印象だ。
文の方は良寛に関するもの。表紙、扉の絵は夫人の筆になる。
とりあえず、成内酔雲の句をあげてみよう。
酔眼をおほきくひらく花はちす
しみじみと墓参のあとの茜雲
安曇野の時雨の先のはぐれ雲
生酔ひの身にぽつかりと曼珠沙華
山頭火の終のすみかや鰯雲
板橋区徳丸北野神社田遊び
ほろ酔ひの所作千年の田植舞
父の墓ひたすら洗ふ鰯雲
すつぴんの親子の笑顔鰯雲
桜咲きあふれて天の雲となる
両手にて白雲木の花を受く
色を変へ姿をかへて入道雲
香住鶴頂く
桐の花但馬の酒の酔ひ心
つまづいてひよいと見上げる夏の雲
鰯雲けふ俳人のひと日なり
泣き叫ぶ声響きをり夏の雲
俳号が象徴しているように、雲と酔いの句が多い。なかでも「桜咲きあふれて天の雲となる」は秀吟ではなかろうか。
各章の題も「春よこい」「笑い声」[実ったよ」「転ばないでね」とあくまで前向きの明るさに満ちている。
跋は、俳縁濃いと思われる籾山木綿太、評して「酔雲さんの飄々たる自画像」がこの句文集だという。
句文集だから、書の後半は「良寛俳句随想」で構成されているが、ここでも、良寛の句に
酔臥の宿はここか蓮の花 良寛
と、酔の句を入れることを忘れていない。もって瞑すべし。
最後に、小生の好みの句を掲げて、賛としたい。
のつそりと生きる力を冬の蝿
肝太くなりたる妻や去年今年
春惜しむ良寛さんの筆の後

















