2011年2月25日

成内酔雲句文集『雲』・・・春一番が・・

いきなり、春という感じです。

昼休みに外にでたのですが、どうやら春一番が訪れたようです。

風は強く、気温は20度。

それでも、空には春の雲。

本日のブログの小社句集は、その名も『雲』、題字は、河内静魚。

そして、河内静魚序文には「酔雲さんは、俳号のとおり、雲のように軽く、酒の酔いごこちのように茫洋とし、また、水のように飄々としている。あるいはそのように見せている。努めている」とある。

およそ、著者の句文に偽り無し、という印象だ。

文の方は良寛に関するもの。表紙、扉の絵は夫人の筆になる。

とりあえず、成内酔雲の句をあげてみよう。

 酔眼をおほきくひらく花はちす

 しみじみと墓参のあとの茜雲

 安曇野の時雨の先のはぐれ雲

 生酔ひの身にぽつかりと曼珠沙華

 山頭火の終のすみかや鰯雲

    板橋区徳丸北野神社田遊び

 ほろ酔ひの所作千年の田植舞

 父の墓ひたすら洗ふ鰯雲

 すつぴんの親子の笑顔鰯雲

 桜咲きあふれて天の雲となる

 両手にて白雲木の花を受く

 色を変へ姿をかへて入道雲

     香住鶴頂く

 桐の花但馬の酒の酔ひ心

 つまづいてひよいと見上げる夏の雲

 鰯雲けふ俳人のひと日なり

 泣き叫ぶ声響きをり夏の雲

俳号が象徴しているように、雲と酔いの句が多い。なかでも「桜咲きあふれて天の雲となる」は秀吟ではなかろうか。

各章の題も「春よこい」「笑い声」[実ったよ」「転ばないでね」とあくまで前向きの明るさに満ちている。

跋は、俳縁濃いと思われる籾山木綿太、評して「酔雲さんの飄々たる自画像」がこの句文集だという。

句文集だから、書の後半は「良寛俳句随想」で構成されているが、ここでも、良寛の句に

 酔臥の宿はここか蓮の花     良寛

と、酔の句を入れることを忘れていない。もって瞑すべし。

最後に、小生の好みの句を掲げて、賛としたい。

 のつそりと生きる力を冬の蝿

 肝太くなりたる妻や去年今年

 春惜しむ良寛さんの筆の後

 

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