昨日あたりから、ようやく春らしくなって気温も上がってきた。
それに連れて、辛夷、花ミモザ、そして桜の花も早いものはだいぶ開いてきたようである。
初花も落葉松の芽もきのふけふ 富安風生
初花とは、その年の春に初めて咲く桜の花のことである。日本列島は長く、けっこう寒暖の差があるので開花の時期もまちまちだ。もちろん桜の種類にもよる。一般的には、初花はヒガンザクラが多いのかも知れない。
まさをなる空よりしだれざくらかな 風生
枝垂桜といえば、僕にとっては、京都の円山公園を思い出す。18歳から21歳まで、3年間を京都で暮らした。すでに40数年も前のことで、その頃の京都にはまだ市電が走っていた。
デモの解散地点となっていた円山公園の下、祇園・八坂神社交差点は、当時の若い労働者・学生のスクラムによって、必ずジグザグデモが行われる場所でもあった。
ガスタンクが夜の目標メーデー来る 金子兜太
日本で最初にメーデーが行われたのが、大正9年、東京は上野公園である。三橋敏雄はその年に生まれた。
大正九年以来われ在り雲に鳥 三橋敏雄
この句は、芭蕉の「この秋は何で年よる雲に鳥」の本歌取りになっている句。「鳥雲に入る」は北に帰っていく渡り鳥のことで季語としては春だが、芭蕉の句の季節は秋。三橋敏雄の誕生日は1920年11月8日だから、芭蕉の句を踏まえれば晩秋。


































