2011年4月 1日

角川春樹・福島泰樹対談収録

角川春樹・福島泰樹対談収録

小社近刊予定の角川春樹新句集『白鳥忌』の出版に合わせて、5月号の特集「角川春樹よどこへ行く」(仮題)の企画で福島泰樹との対談収録が、市ヶ谷アルカデアで行われた。「白鳥忌」とは、昨年8月18日に、91歳で亡くなった森澄雄の忌日を角川春樹が名付けたもの。

  除夜の妻白鳥のごと湯浴みをり      澄雄

そして、森澄雄最後の句集『蒼茫』にも、

  白鳥とは湯浴みの妻よいまは亡き    澄雄

の句がある。

 アルカデアに行く途中の市ヶ谷の土手の桜は少しほころんでいた。小誌編集長の林は、かつては角川春樹主宰の「河」に所属して、その薫陶を受けた時代がある。

そのせいか、編集長は、数日前から、少し緊張気味であった。いつもより口数も少ない。

それでも対談は上々で、思わず、良かった・・・。と、一転にこやかな編集長に戻った。

対談は、この二人ならではの迫力あるものだった。6月号発売の折は、ご期待下さい。

内容は、当然、現在の東日本大震災にも話が及び、かつ「魂の一行詩」運動との関連も話された。熱く語られたのは詩歌のもつ言葉の力のことである。

角川春樹氏は、昭和17年富山県生まれ、誰知らぬ者とていない出版界、映画界、俳句界の寵児である。福島泰樹氏は昭和18年東京生まれ、『バリケード・1996年2月』という歌集でデビュー以来、短歌絶叫コンサートを行い、短歌界では異端にして正統なる歌人である。

  亀鳴くやのつひきならぬ一行詩         春樹

  日本に米軍がいる暑さかな            〃

  白鳥の妻に呼ばれし森澄雄            〃

  百日紅わけてもいのち遥かなり          〃

  樽見、君の肩に霜ふれ 眠らざる視界はるけく火群ゆらぐを       泰樹

  ここよりは先へゆけないぼくのため左折してゆけ省線電車        

  六月の雨は切なく翠なす樺美智子の名はしらねども           

  中也死に京都寺町今出川 スペイン式の窓に風吹く            〃

  そして、ぼくには「酒飲んで涙を流す愚かさを断って剣菱 白鷹翔けろ  泰樹」を限りなく愛唱した時期がある。

 そうだ、今日は4月1日、エイプリルフール、西東三鬼、三鬼忌だ。

 辞世の句は、

  春を病み松の根つ子も見飽きたり    三鬼

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