2012年4月 3日

春の嵐に『悠悠自適入門』・・・

サルノコシカケ vol.1

 春の嵐で、わが社のビルが風に揺れている。

 もちろん地震でも揺れる。

 帰宅困難者になる前に、社員の何人かは早退して帰宅した(賢明・・・)。

 愚生は帰路に当たる中央線が早々と強風によって運転を停止してしまったので、

 もはや、このまま嵐の過ぎ去るのを待つしかない。

 ちょうど5月号の印刷所入稿時期と重なって、仕事は十分にある。

 編集長は昨日は会社に泊まって、本日ももはや帰宅困難、二日続けての社内泊になることは確実・・・。

 さて、先日、社に送られてきた山﨑十生氏の句集『悠悠自適入門』。

氏には、先般まで本誌の投句欄に選者をお願いしていた。「紫」主宰でもある。

選集を除いて第八句集というから、愚生とほぼ同年代の俳人としては立派過ぎる句業である。

跋文は「Xなるものへの献辞」と題して酒井佐忠氏の適切懇切な御文である。

 十生氏最近の句境の深まりを感じさせる一本である。

    水打って黙祷の一分間長し        十生

    水火(ひめ)始まづ剃髪をもってせむ

    哀号の雛月光に速さ増す

    行水をしながら川を下りけり

    求道とは迷う道なり花吹雪

    極上の余白としての望の月

    冷奴崩れむとして身を震ふ

    転げないやうに踏ん張ってゐたる露

    立雛はいつも捨て身の構へかな

    瓦礫には困ったような夕焼だ

    波の花にもそれぞれの影のあり

    黒髪も血潮なりけり春疾風

    

 ところで、不意に気づいたことは、次の句、

    かいつぶり息整えてC点へ

 が、章を変えて、26ページとさらに50ページに収められていることであった。

 これまでも様々な趣向を重ねてきた十生氏ならでは、何かのたくらみで2句を同じ句集に入れ込んだのかもしれないと思ったが、真実はいかがだろうか。あるいは、単純なミスだったのか・・・しばらく謎を楽しむことにした。  

 というのも、この句集の章立てもすべて神社になっているくらいだもの・・・

 一、二をあげれば氷川神社、秩父神社・・・・調神社。嗚呼・・・

サルノコシカケvol.2

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写真の茸は猿の腰掛でしょうか。癌の薬だとも聞いていますが中でも梅の木の猿の腰掛がよいと随分前に聞いた事があります。

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