2012年4月18日
念ずれば花ひらく・・・
昼休みによく行っていた蕎麦屋がなくなったので、新たな蕎麦屋を探していたら、
和服の女性が座っている古書店の100円コーナーで「牧神」2号(1975年5月刊)という雑誌を懐かしくなって買ったら、加藤郁乎氏の童話「トラ」が載っていた。
さらに『自選 坂村真民詩集』も100円で・・・
改めて、「念ずれば花ひらく」をパラパラとめくり、「わたしは墓のなかにはいない」という詩行にぶち当った。
わたしは墓のなかにはいない。
わたしはいつもわたしの詩集のなかにいる
だからわたしに会いたいなら
わたしの詩集をひらいておくれ
わたしは墓を建てるつもりで
詩集を残しておくから
どうか幾冊かの本を
わたしと思うてくれ
妻よ 三人の子よ
法要もいらぬ
墓まいりもいらぬ
わたしは墓の下にはいないんだ
虫が鳴いていたら
それがわたしかも知れぬ
鳥が呼んでいたら
それがわたしかも知れぬ
魚が泳いでいたら
それがわたしかも知れぬ
花が咲いていたら
それがわたしかも知れぬ
蝶が舞うていたら
それがわたしかも知れぬ
わたしはいたるところに
いろいろな姿をして
とびまわっているのだ
墓のなかなどに
じつとしてはいないことを知つておくれ
今日の編集部は、5月ゴールデンウイークの余波で、来週末に大山場を迎えるので、早くも編集長・林は会社で徹夜・・・
愚老は、もちろん寄る年波には勝てないので、早々と退社・・(許されよ)。
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