2012年6月 5日

石原明『ハイド氏の庭』・・・・

ハイド氏の庭vol.1

 書名は、著者「あとがき」によると、

「昼間何処にでもいるようなサラリーマンの生活を送ってきた私をジキル博士に、夜居酒屋の片隅で俳句を作ってきた私をハイド氏に例えてみました」とあるから、ということと句集の各章立てが春夏秋冬、新年、季節なきの各庭からの命名だと、素直にそれに従いたいが、

集中、次の一句あたりは、著者の在り様を象徴的に表しているのではないかと思う。

     ハイド氏の肌荒れだしてイヌサフラン      

 昼間はみんなの尊敬を一身にあつめるサラリーマン・ジキル博士ならぬ石原明博士も、よるには、薬(酒)を飲んで残虐非道の醜い容貌のハイド氏(序文の花森こま女史命名のA.I氏?)に変貌する。彼の肌荒れがすすむと、イヌサフランだ咲いているのが目に入る。

イヌサフランの花言葉はあろうことか「懐かしい青春」あるいは「裸のあなた」「悔いなき青春」である。嗚呼!

かの吉岡実の「サフラン摘み」のサフランとはまったく種類の違う花だそうだ。アヤメ科サフラン、ユリ科のイヌサフラン。イヌが冠せられただけで、まったくちがう趣の花である。

それでも、共通しているテーマはある、少年(少年性)・・・。

     でたらめに土筆芽を出す男の子

     少年は汗からろくでなしとなり

     サフランや少年姉を持たざりき

     少年は耳から 芙蓉となりにけり

     少年は貌より孵化を始めけり

 ともあれ、小生好みの句をいくつか掲げておこう。

     戦には不向きな軍手松手入

     元旦や青空すでに傷のあり

     菜の花や明日より近き亡びかな

     乳飲みて哺乳類みな春眠す

     死んだのと浮いて知らせる金魚かな

     若菜摘むすめらみことはあらざれど

 栗の花↓

6月白夾竹桃・栗の花ほかvol.2

 今日の編集部の編集長は、星野光二氏のグラビア撮影に体調不十分スタッフ三東に替わって、急遽エースのリリーフ登板とあいなった。

 愚生は、朝から7月号の部数決めに取り次ぎ会社へ・・・     

 山法師↓

6月白夾竹桃・栗の花ほかvol.3

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