2012年8月20日

第21回口語俳句フォーラム・・・・

第21回口語俳句フォーラムvol.1

 先週8月18日(土)、江東区・芭蕉記念館に於いて、第21回口語俳句フォーラムが開催された。

 主催は口語俳句協会、テーマは「3.11以後の俳句」。

 パネリストは、鹿又英一(「蛮」代表)、木村聡雄(国際俳句交流協会理事)、田中千恵子(「俳句人」編集長)、前田弘(現代俳句協会幹事長)の各氏、司会は田中陽氏(口語俳句協会)だった。

 当日俳句された資料「俳句原点 2012-8」132号(口語俳句協会)には、各パネリスト自己紹介と「3.11以後の俳句について」「口語俳句についての提言」が纏められている。

 

俳句原点vol.1

 そこには各パネリストの発言要旨が記されているが、鹿又氏のみが、「震災俳句は自身では作らない」との立場だったが、もちろん他の俳人が詠むのはかまわないというものであった。いわば、3.11以後だからこそ、自らの使命は「自らも自然の一部であり、『自然に生かされていること』への感謝を五七五で表現することを広めることだ。それが私のするべきこと」と述べている。

 木村聡雄氏は「この新たな状況においては、もはや現代俳句を自然詩と定義することは難しく、20世紀末から行われている有季の問題も改めて検討されねばならないだろう。今や俳句は、その主題領域をあらゆる面に広げて行く必要に迫られている」と国際派らいし発言を」されている。

 また、田中千恵子氏は「現地での体験者かどうかなどの資格を云々することはない。その作品が自分の思いを述べる、記録する段階にとどまらず、現在から未来において、その一句で大震災や原発事故のすべてを語るような作品が生み出されなければならないだろう」と結語する。

 前田弘氏は「『書かない』『書けない』『書きたくない』という思いの中で、『書かないと前ヘ進めない』という悪魔のささやきが聞こえてきた」とう。いわば日常的な意識下での俳句表現行為のありようを見つめている発言に終始されていた。

       なにもかも失くしよい顔ありがとう   弘

 司会の田中陽氏も苦心されていたようだが、もともとが困難な課題での討論なので、純然たる文学的表現行為の問題と被災の有無によるという倫理的な問題とが混交されたりして、結論を導くと言うよりは、こうした、問題意識の下で、俳句について語り合われるという端緒を開いたという意義を認めたいと思う。

閑話休題・・・

8月20日(月)の朝日新聞「風信」は、

ハルツォーク洋子句集『国境』(小社刊・2800円)

    毛布掛け猫眠らせる北帰行く    洋子

サボテンの花↓

第21回口語俳句フォーラムvol.2

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