2012年8月13日

菊池淳『野鳥歳時記』・・・

野鳥歳時記vol.1

 本著の表紙絵は著者自身の絵で、「ホトトギス」。

 従って、本文中の挿絵も著者自身の手によるものである。

 全体では100種以上の鳥が描かれ、それにまつわるエッセイが付されている。

 表紙になったホトトギスは8月に配されていて、出だしは、次のように綴られている。

   朱夏の訪れを告げに、ホトトギスがやって来る。幾日も費やして南国から到着

   する遠来の友を心待ちし、出会いの楽しみを求めて思い思いの場所に人々 

   は出向いていく。

    

   卯の花のにおう垣根に/時鳥早も来鳴きて/忍音もらす夏は来ぬ。

   さみだれのそそぐ山田に/早乙女が裳裾濡らして/玉苗植うる夏はぬ。

                                「夏は来ぬ」佐佐木信綱

 末尾の文には、

   ユリ科の植物に同名の多年草がある。花びらの斑紋が鳥の胸班に酷似して 

   いることで名が付いた。二枚貝にも同名の貝があり、外殻に胸班状の斑紋が

   ある。アサリ、ハマグリの中身を食べるので嫌われ者である。

        夏山の百の緑を重ねをり    大井戸辿

とある。

 「欅」という俳誌に10年間連載されたものを纏めたと言う。全部で120話、労作である。著者は、昭和10年茨城県生まれ。俳人協会会員・日本野鳥の会会員。扉には、「父・菊地平八郎と母・さとに捧ぐ」と記されている。

ホオズキ↓

八月11日の花vol.3

ミントの花↓

八月11日の花vol.4

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